映画日記「ショートウェーブ」

「ショートウェーブ」ポスター

毎度あたりはずのでかい、「未体験ゾーンの映画たち」の中で、なんだかよくわからない、SFホラー「ショートウェーブ」見てきました!

作品紹介

予告


あらすじ

短波研究者のジョシュと妻イザベルは、娘を亡くしたショックから生活を立て直そうと人里離れた丘陵地の研究施設に移り住む。
イザベルは静かな環境の中で衰弱と悲しみを克服しようとし、ジョシュは仲間のトーマスと研究に没頭するなか数年来研究していた謎の短波無線「シグナル」とその起源に関する画期的な発見をする。
だが、そのシグナルの中の何かが、イザベルと共鳴し、彼女は幻覚や不思議なビジョンを体験しはじめる。
ジョシュとトーマスはイザベルの体調を気遣いながらも、その現象をさらに調査するが、イザベルにはこのシグナルが何か得体のしれないものをこの家に引き寄せたのではないかと、感じ始め・・・。  (AMAZONより引用)

所感

ノイズで煙に巻く系ホラーの悪い見本「ショートウェーブ」

今回はちょっと遠慮なしにいきます。はっきり言って、かなりしんどい一本でした。

いわゆるローバジェットSFホラーなんですが、このジャンルってアイデアと演出次第でいくらでも面白く化けるんですよね。むしろ低予算だからこそ、発想や構成の妙が光る作品も多い。ですが本作は、その真逆をいくタイプ。

とにかく、しょーもない。これに尽きます。

ノイズと不協和音でごまかす典型パターン

内容の薄さを、ひたすら音と雰囲気でごまかす構成。

意味深な無線音、ざらついた映像、不安を煽る不協和音……と、ホラーっぽい記号は一通り揃っているんですが、それらが物語と全く結びついてこない。結果として「なんか不気味っぽいことやってるだけ」に見えてしまうんですよね。

この手の作品で一番ダメなやつです。

観ていて怖いというより、ただただノイズがうるさい。恐怖ではなくストレスが溜まるタイプの演出でした。

ストーリーが薄すぎる問題

そもそも話が薄い。

設定自体は、短波ラジオを通じて異常な現象に巻き込まれていく…という、それっぽく料理すればいくらでも面白くなりそうな題材なんですが、そこから全然広がらない。

内容を引き延ばして、なんとか1時間20分にしたような印象。

正直、「世にも奇妙な物語」の1エピソード、30分枠くらいならギリ成立するかな、というレベルです。それを長編で見せられるのはさすがにきつい。

投げっぱなしにもほどがある

冒頭で提示される「子供を失った」という重要そうな設定。

これが最後までほぼ回収されません。

物語を引っ張るだけ引っ張っておいて、結末は「もう放っておいてくれ」的な投げっぱなし。いやいや、それで済ませるなら最初からそんな要素いらないでしょ、と言いたくなる。

観客を置いてけぼりにするタイプの“考察系”とは違って、単に整理されていないだけに見えるのが厳しいところです。

映画祭の肩書きのカラクリ

ポスターに並ぶ映画祭の名前を見て「お、意外と評価高いのか?」と思いきや……

受賞

  1. ゴールデン・ドア映画祭
  2. フィルムクエスト
  3. フリークショウ・ホラー映画祭
  4. ニューオリンズ・ホラー映画祭
  5. トレモリノス国際映画祭
  6. ニューヨークシティ・ホラー映画祭
  7. ブラッドステインドゥ映画祭

ノミネート・正式出品

  1. ダンス・ウィズ・フィルムズ
  2. シッチェス映画祭
  3. レイダンス映画祭
  4. ローン・スター映画祭
  5. ルイビル国際映画祭
  6. シャーロット映画祭
  7. サクラメント・フィルム&ミュージックフェスティバル
  8. ロングビーチ・インディー国際映画祭
  9. ファンタ・フェスティバル
  10. リッチモンド国際映画祭
  11. バハマ国際映画祭
  12. タオルミーナ映画祭
  13. サンアントニオ映画祭

よく見ると、ほとんどが正式出品やノミネート。

受賞はごく一部。

ゴールデン・ドア映画祭やニューヨークシティ・ホラー映画祭など、インディー系の映画祭に幅広く出しているのはわかるんですが、この並べ方、ちょっとした「盛り」を感じてしまうのも事実。

例えるなら、履歴書に「受験した資格」を全部書いてる感じ。間違ってはいないけど、印象操作感は否めない。

同ジャンルとの比較で見える“愛の差”

同じ「未体験ゾーンの映画たち」枠の作品と比べると、その差は歴然。

例えば「オシリス」なんかは、荒削りながらも“これを見せたい”という熱量や愛がちゃんと感じられたんですが、本作からはそれがほとんど伝わってこない。

アイデアをちゃんと料理しようという意思よりも、「それっぽく見せればいいでしょ」という雑さが前に出てしまっている印象でした。

作品への愛を感じられるSF映画「オシリス」
作品への愛を感じられるSF映画「オシリス」

総評

B級映画にある程度寛容な人にも、今回はちょっとおすすめしづらいです。

低予算でも面白い作品はいくらでもある中で、本作はかなり厳しい部類。

現時点で「未体験ゾーンの映画たち」ラインナップの中では、個人的にはダントツ最下位。

ノイズでごまかすタイプの作品が苦手な人は、まず避けた方がいい一本です。

これは、ちょっとB級に優しい人達にもお勧めできない1作でした・・

作品詳細

ストリーミング

データ

原題 Shortwave
製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 アットエンタテインメント
上映時間 89分

スタッフ

監督

ライアン・グレゴリー・フィリップス 

製作

ライアン・グレゴリー・フィリップス
トニー・マンシラ

製作総指揮

ロバート・クリーガー、ジェームズ・ハンツマン
トッド・スレイター

脚本

ライアン・グレゴリー・フィリップス


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