シッチェス映画祭3作品目「キラーメイズ」見てきました!
作品紹介
予告
あらすじ
うだつのあがらない芸術家デイブは、日々の鬱憤を晴らすべく、居間のど真ん中にダンボールの迷路を作り始める。しかし、それはいつしか彼の空想した罠やモンスターが徘徊する大迷宮となっていき...。(出典:Amazon)
所感
段ボール迷路シチュエーションの大人向け工作ホラー
『キラーメイズ』は、閉鎖空間スリラーというジャンルを、かなり変わった角度から料理した作品です。
雰囲気としては、『キューブ』のような密室スリラーを、段ボール工作で再現してみた、という印象。
舞台となるのは、段ボールで作られた巨大な迷路。
そこに閉じ込められた人々が、出口を求めてさまよい続けます。
設定だけを見るとよくあるB級ホラーですが、実際に観てみると、怖さよりも先に「よくこの発想で一本作ったな」と感心してしまう映画です。
段ボールだから成立する、ポップで奇妙な世界観
この作品が印象に残る理由は、段ボールという素材を最初から最後まで徹底して使っているところにあります。
背景だけでなく、小道具やトラップ、襲ってくる存在まで、とにかく段ボールだらけ。
巨大な折り鶴が迫ってきたり、血しぶきがリアルな赤ではなく紙吹雪のように舞ったりと、
本来ならグロテスクになりがちな描写も、どこかユーモラスでポップな見た目に置き換えられています。
そのせいか、恐怖はあまり前に出てきません。
代わりに、「次はどんなバカバカしいものが出てくるんだろう」という期待感が続いていきます。
子供向け番組の工作コーナーを、そのまま大人向けに拡張したような感覚、と言うとしっくりきます。
好みは分かれるが、刺さる人にはしっかり刺さる
レビューを見ていると評価が分かれるのも納得です。
緊張感のあるホラーや、しっかり怖がらせる作品を求める人には、正直向いていません。
一方で、
『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ワールズ・エンド』のような、
少し力の抜けたSFやホラーが好きな人なら、この空気感はかなり楽しめるはず。
真面目に観る映画ではなく、「何だこれ」と笑いながら観るのが正解。
そのスタンスに切り替えられるかどうかで、評価が大きく変わる作品です。
気になる点:下ネタ要素だけは注意
ひとつ注意点を挙げると、途中で段ボール製の男性器・女性器が登場する場面があります。
ここは完全に好みが分かれる部分で、正直なくても成立したのでは、と思ってしまいました。
この要素さえなければ、内容自体はかなりマイルドなので、
子供と一緒に観ても問題ないくらいの作品だったはずです。
少し惜しいポイントではあります。
ふざけているけど、ちゃんと評価されている
ちなみにこの『キラーメイズ』は、2017年のシッチェス映画祭で最優秀作品賞を受賞しています。
見た目は完全にふざけていますが、
アイデアと世界観の一貫性は、きちんと評価されているというわけです。
段ボールという身近な素材を、ここまで映画として使い切った例はかなり珍しく、
その一点だけでも観る価値はあります。
まとめ|力を抜いて観ると楽しい、段ボール迷路の珍品映画
感動を求めるタイプの映画ではありません。
深いメッセージがあるわけでもない。
それでも、肩の力を抜いて観る分には、かなり楽しい。
観終わったあとに「変な映画だったな」と、妙に記憶に残るタイプの一本です。
ちょっと変わった映画が観たい日、
真面目な作品に疲れたとき。
そんなタイミングでちょうどいい、段ボール迷路ホラーだと思います。
0 件のコメント :
コメントを投稿