映画日記「セッション」in 爆音映画祭 原題:Whiplash


京都の爆音映画祭にて、アカデミー作品の「セッション」リバイバル上映してたのでみてきました!

作品紹介

予告

あらすじ

名門音楽大学に入学したニーマン(マイルズ・テラー)はフレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドにスカウトされる。
ここで成功すれば偉大な音楽家になるという野心は叶ったも同然。
だが、待ち受けていたのは、天才を生み出すことに取りつかれたフレッチャーの常人には理解できない〈完璧〉を求める狂気のレッスンだった。
浴びせられる罵声、仕掛けられる罠…。ニーマンの精神はじりじりと追い詰められていく。
恋人、家族、人生さえも投げ打ち、フレッチャーが目指す極みへと這い上がろうともがくニーマン。しかし…。(出典:アマゾン)

所感

爆音映画祭で観た『セッション』(Whiplash)

実は今回が初見
一緒に観に行った知人からは、
「初見なのはうらやましい!絶対に前情報を入れるな!」
と釘を刺されていたので、なるべく情報に触れずに鑑賞してきました。

結果……びびりまくり。

事前イメージとの大きなギャップ

「ジャズ映画」「アカデミー賞受賞」と聞いていたので、てっきり “音楽版スポ根ドラマ” だと思い込んでいました。
つまり――鬼コーチによる過酷なトレーニングの末、ラストは感動の名演奏 → 観客スタンディングオベーション → 鬼コーチに感謝、みたいな王道展開。

そんな展開ではと思ってナメてかかっている人は、絶対に観てください。衝撃を受けます!

鬼コーチの狂気

前半は一見そのイメージに近い。
しかし、とにかく鬼コーチのいびりが 度を超えている。

  • 人種差別

  • LGBT差別

  • 家族をネタにした暴言

ほぼ全方位に差別発言を展開します。
しかも家族に関しては、休憩時間に優しく話しかけて情報をリサーチし、それをレッスン中に皆の前で暴露するという ゲスっぷり

このあたりは、まさに スタンリー・キューブリック監督の『フルメタル・ジャケット』 を思わせるほどの心理的拷問。

ここから「実はいい人でした」みたいな展開になるのは……さすがに無理。
むしろ、完全に狂気の人間=サイコパス としか言えません。
音楽的才能は評価されているのかもしれませんが、レッスンはただただ生徒をいたぶるだけ。

当然そんな教師は学校からもにらまれ、最終的にはお払い箱に。

真骨頂はその先にある

しかし、本当の物語はそこから始まる。
スポ根イメージを持って観た人ほど、きっと度肝を抜かれる展開が待っています。

詳細はぜひご自分の目で確かめてください。
私は観終わった後、思わず――
「これ、ホラーやん……」
とつぶやいてしまいました。

映画『セッション』についての豆知識

  • 原題は “Whiplash”。監督は デイミアン・チャゼル。のちに『ラ・ラ・ランド』や『バビロン』を手がける若き才能です。

  • 本作は、監督が自らの音楽学校での経験をもとに脚本を書いた作品。

  • 低予算ながら、編集・音響・助演男優(J.K.シモンズ)でアカデミー賞を獲得しました。

  • 特にJ.K.シモンズ演じる“鬼コーチ”は、映画史に残る恐怖の指導者キャラとして語り継がれています。

爆音映画祭とは?

今回鑑賞したのは**「爆音映画祭」**での上映。
これは、映画館の音響設備をフルに活かし、まるでライブハウスのような大音量で映画を体験するイベントです。
単なる“音が大きい”のではなく、細かい音のディテールまで鮮明に聞こえる特別なセッティング。

ジャズのドラムやブラスが全身に響き渡る『セッション』を、爆音映画祭で体験する――これはもう、通常上映では得られない 唯一無二の衝撃 でした。

まとめ

『セッション』は、スポ根映画だと思って観ると痛烈に裏切られる、狂気と音楽がぶつかり合うホラー的ドラマ
爆音映画祭での鑑賞は、その衝撃をさらに増幅させる最高の体験でした。

未見の方は、ぜひ一度“爆音”で!





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