スペイン産ゾンビPOV「Rec」シリーズ最新作「Rec3」見てきました!
作品紹介
予告
あらすじ
コルドとクララの結婚式当日。皆に祝福されて和やかに進行していた披露宴は、コルドの叔父が突如、参列者を襲撃し始めたことで一変する。 さらに襲われた人間も何故か、おぞましい「感染者」となったことで、会場は阿鼻叫喚の地獄絵図と化した。 この混乱のなかで離ればなれになった二人だが、互いの生存を信じて必死に探しだそうとする。 しかし、迫りくる者は、変わり果てた姿とはいえ、ふたりの為に集まってくれた家族や親族、友人たち。そんな人たちに、どうやって立ち向うのか…。だが襲いくる「感染者」の群れに、もう一刻の猶予もない。果たして、コルドとクララは「感染者」の猛威をかいくぐって無事、再会出来るのか?二人が必死にたぐり寄せる運命の赤い糸。夢みた結婚式が悪夢に変わってなお、その先に待ち受ける苦難とは-。(AMAZONより引用)
所感
──これはもう、RECじゃない。
「REC1」「REC2」と連続で観たときの感想としては、
単なるモキュメント+ゾンビにとどまらず、
-
悪魔憑き(エクソシスト)とリンクするオカルト設定
-
視点カメラが複数に増えていく「2」のアイデア
-
閉鎖空間マンションという極端に研ぎ澄まされた舞台
などなど、
低予算アイデア勝負のホラーとして、かなり評価高めでした。
だからこそ迎えた「REC3」。
舞台は結婚式場。
幸せの絶頂から地獄へ、という落差は悪くない。
今回は舞台が結婚式場。
人生最高の日が一転して惨劇になる、というシチュエーション自体は面白そう。
しかも今回はマンションという閉鎖空間ですらない。
サブタイトルは「Genesis(創世)」。
どう考えても「ビギンズ」的な匂いがするし、
前作ラストの“新しい展開が始まりそうな空気”も相まって、
期待値は自然と上がってしまう。
……が。
ストーリーの繋がり、雑すぎ問題
フタを開けてみると、
前作との繋がりはというと、
1でマンションをSWATが包囲する原因になった
「犬に噛まれた人間」が、
たまたまこの結婚式に紛れ込んでいただけ。
いやいやいや。
ちょっとお手軽すぎません?
これで「Genesis」って言われても、
さすがに肩透かし感が強い。
決定的問題:
モキュメント、やめちゃいました。
これが一番致命的。
RECシリーズ最大の特徴である
一人称視点のモキュメント手法。
それが活かされているのは、序盤だけ。
惨劇が本格化してしばらくすると、
もう完全に普通の映画視点。
……それ、もうただのゾンビ映画やん。
そもそも
タイトルの「REC(録画)」はどこ行ったんや。
グロは増量、アイデアはゼロ
昼間のシーンも多く、
スプラッター描写は確かにパワーアップ。
でもそれ以外は、
-
ストーリーの工夫なし
-
視点の遊びなし
-
オカルト設定の深化もなし
結果、
**全編通して「何のアイデアもない」**という印象。
ラストも特にひねりのない、
正直「馬鹿げた」エンディングで終了。
観終わって
「……なんじゃこりゃ?」
ってなるやつです。
あ、やっぱりスタッフ変わってた
あまりに違和感があるので調べてみると、
やはり納得。
-
1・2を監督したジャウマ・バラゲロは
→ 3ではプロデューサー止まり
(※製作総指揮とかプロデューサーって、
毎回思うけどだいたい名前貸しよなー)
さらにWikipediaにはこんな記述。
シリーズにおける時系列は「1」→「2」→「4」
「3」は同時期の別の場所で、ストーリーは繋がっていない
ドキュメンタリー手法も序盤30分程度
さらにWikipediaにはこんな記述
シリーズにおけるストーリーの基本的な時系列は、「1」→「2」→「4」である。「3」は「1」と同時期の別の場所とされ、ストーリーは全く繋がっていない。また「3」に関しては前2作とは異なりバイオレンス・スプラッターが強く描かれドキュメンタリー手法も序盤の30分程度となっている。
……え?
公式で外伝扱い!?
そりゃ違和感あるわ。
というわけで期待は「REC4」へ
個人的に期待していた展開は、
2013年公開の「REC4 アポカリプシス」に持ち越し。
しかも「REC3」の監督は4で降板。
申し訳ないけど、
正直ほっとしました。
総評
-
RECシリーズのファンとして見るなら:
50点 -
前作を知らず、
ただのゾンビ映画として見るなら:
65点くらい
「REC」という看板と、
1・2の積み重ねを期待して観ると
かなりガッカリする一本。
逆に言えば、
RECを名乗らなければ、ここまで叩かれなかったかもしれません。
……でもそれ言い出したら、
もう別の映画やな
蛇足の1本
で、今回の蛇足ご紹介は、「Rec3」の駄作感にちなんで駄作モキュメントの代表
「パラノーマルアクティビティ2 東京ナイト」
モキュメントお手軽の代表である、心霊モキュメント「パラノーマルアクティビティ」シリーズ。
ジャンル自体には期待をかけてしまうため、
毎度みてしまいなんのひねりもないお手軽展開に
ウガーっと腹を立ててしまいます。
(まあ、見にゃきゃいいんだけどね。期待はするのよ。)
そんなシリーズ中でも、邦画で最もよくわからない位置づけのこの作品。
ひっくりかえったのは、1とまったく同じなストーリー。
パラノーマルアクティビティ1と「東京ナイト」を続けてみると
続編なんですが、リメイクをみているようなデジャブ感を味わえるはずです。
(たぶんこのRec3と同じような外伝的な扱いなのでしょうか)
しかし、一番あかんのはモキュメントなのに、役者のビジュアルがよすぎることやろね。
(モキュメントは、なるだけ地味な役者でやらないとリアルさが出ないと思うのねー。)
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