作品紹介
予告
あらすじ
ある日、ハワイ沖にアメリカや日本をはじめ各国の軍艦が集結し、大規模な合同軍事演習が行われようとしていた。血気盛んな米海軍の新人将校アレックスは、日本から参加した自衛艦艦長のナガタに激しいライバル心をむき出しにする。そんな中、演習海域に正体不明の巨大な物体が出現する。さっそくアレックスの乗る駆逐艦とナガタの自衛艦、それにアレックスの兄ストーンが艦長を務めるサンプソン号の3隻が偵察に向かう。ところがその正体は、地球に飛来したエイリアンの母船だった。やがて母船は巨大なバリアを築き、人類はそこに閉じ込められた3隻以外に反撃の手段を失ってしまうのだった・・・
楽天より引用
所感
期待を背負った艦隊戦、しかし航路は迷走気味
宇宙人侵略×軍事アクションという鉄板ジャンルに、あのボードゲームを原案として持ち込んだ異色作「バトルシップ」。公開当時はかなりの規模でプロモーションもされていて、この手の作品が好きな人間としてはやはり期待せずにはいられませんでした。
特に同系統の作品としては「Battle: Los Angeles」がかなり良い出来だっただけに、それを超えるものが来るのかという目線での鑑賞になったのですが……結果はなかなかに厳しいもの。
宇宙人の謎すぎる行動原理
まず引っかかるのが、宇宙人の存在そのもの。
見た目はどこかおっさん感のあるデザインでインパクトはあるものの、肝心の目的や行動原理がとにかくふわっとしている。劇中でそれらしい説明はあるにはあるけれど、あくまで人間側の推測に過ぎず、納得感にはほど遠い。
戦艦は容赦なく破壊するのに、人間個体には無差別攻撃をしないという妙な線引きもあって、どこか「プレデター」的な価値観を感じさせるものの、その背景は最後まで語られないまま。結果として、ただただ意味不明な存在として残ってしまっています。
海上バタフライ問題とツッコミどころ満載のSF設定
そして個人的に最大のツッコミどころがこれ。
あれだけの技術力を持って宇宙を渡ってきた存在が、なぜか海上をバタフライのように跳ねながら移動するという謎ムーブ。見た目の派手さはあるものの、船内ぐちゃぐちゃになるやろとしか思えないし、どう考えても効率が悪すぎる。
こういう細かいところを気にしだすと止まらなくなるくらい、全体的に説明不足な設定が多く、SFとしての気持ちよさはかなり薄めです。
空回りする人間ドラマ
さらに問題なのが人間側のドラマ。
この手の作品でよくある、前半の軽いノリやキャラクター描写が後半の絶望的状況との対比で効いてくる構造……例えば「スターシップ・トゥルーパーズ」のような作りであれば納得できるのですが、本作の場合はそこまで昇華されていない。
主人公は終始アホっぽさが目立ち、成長ドラマとしてもいまいち刺さらない。むしろ、なんでこの人に未来を託さないといけないのかと不安になるレベルで、感情移入が難しいタイプです。
ハリウッド作品にたまに出てくる、勢いとノリで突っ走るバカキャラ像が好きな人にはハマるのかもしれませんが、個人的にはかなりしんどいポイントでした。
それでも圧倒的な映像体験
とはいえ、ここまでボロクソに言っておいてなんですが、映像は間違いなく一級品。
特に序盤の海戦シーンはかなりの迫力で、大スクリーンと音響環境込みでの没入感はさすがハリウッド大作といったところ。ミサイルの軌道や爆発、艦隊の動きなど、視覚的な気持ちよさはしっかり作り込まれています。
この映画の価値は、ほぼここに集約されていると言ってもいいくらい。
総評:映画館で見るべき“映像特化型作品”
ストーリーや設定をしっかり楽しみたい人には、正直おすすめしづらい一本。ただし、映像体験として割り切るならアリ。
むしろこの作品は、映画館で観るかどうかで評価が大きく変わるタイプの映画だと思います。家で観ると粗が目立ってしまい、しょーもなで終わる可能性が高い。
逆に劇場で観れば、少なくとも一度は楽しめるだけのパワーはある。
そして最後にもうひとつ。この手の侵略ものが好きなら「Battle: Los Angeles」はやはり外せない一本。まだ観ていないなら、そちらは自信をもっておすすめできます。
データ
監督
- ピーター・バーグ
脚本
- ジョン・ホーバー
- エリック・ホーバー
出演者
- テイラー・キッチュ
- 浅野忠信
- ブルックリン・デッカー
- リアーナ
- アレクサンダー・スカルスガルド
- リーアム・ニーソン
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