映画日記「サーチ」 原題:Searching


PCだけでストーリーが進行するサスペンス「サーチ」見てきました!

作品紹介

予告

あらすじ

16歳の女子高生マーゴットが突然姿を消し、行方不明事件として捜査が開始されるが、家出なのか誘拐なのかが判明しないまま37時間が経過する。娘の無事を信じたい父親のデビッドは、マーゴットのPCにログインして、Instagram、Facebook、Twitterといった娘が登録しているSNSにアクセスを試みる。だがそこには、いつも明るくて活発だったはずの娘とは別人の、デビッドの知らないマーゴットの姿が映し出されていた。(出典:Amazon)

所感

PC画面だけでここまでやるか映画『サーチ』

面白い!完璧!最高!
超おすすめ映画です。

正直に言うと、観る前はそこまで期待していませんでした。

というのも以前、
PC画面のみでストーリーが進行する
モキュメント系ホラー映画『アンフレインデッド』を観ていたから。

アイデア自体は面白かったものの、
ストーリーはかなりありきたりで、
ラストの落ちも雑。
「発想勝ち、内容負け」の典型的な作品でした。

なので今作『サーチ』も、
ホラーをサスペンスに置き換えただけの
二番煎じかな?
くらいのテンションで劇場へ。

――ところが。

雲泥の差。これは“圧縮された傑作”

『サーチ』は、
「PC画面だけで描く」というローバジェット用アイデアだけに乗っかった作品とは
完全に別物でした。

期待値を下げていたとはいえ、
大満足どころか感心しっぱなし。

インド系アメリカ人の
アニーシュ・チャガンティ監督の長編デビュー作とは
とても信じられない完成度です。

『アンフレインデッド』の場合、
PC画面というギミックが
モキュメント系ホラーというジャンルと相性が良く、
コアなファンなら
「今回はそう来たか」と楽しめる余地はありました。

しかし『サーチ』はサスペンス

正直、
PC画面オンリーという時点で
ローバジェット感が前面に出てしまい、
初見の観客をかなり選ぶ設定だと思います。

よくできた物語を、あえて「狭い画面」に押し込む贅沢

この作品がすごいのは、
PC画面でしか表現できなかったから
そうしているわけじゃないところ。

むしろ逆。

本筋のストーリーは非常によくできていて、
普通に撮ったほうが
絶対に楽だったはず。

それをあえて、
PC画面のみという足枷をはめて表現している。

言ってしまえば、
高級な具材を、
あえて茶漬けにして出してくるような贅沢さ。

『アンフレインデッド』が
アイデアで上げ底している作品だとしたら、
『サーチ』は
画面よりはるかに大きな物語を、意図的に圧縮している映画

この違いは決定的です。

ジョン・チョウの静かな名演

主演はジョン・チョウ

あまり馴染みがない方もいるかもしれませんが、
映画版『スタートレック』シリーズや、
TVドラマ『スリーピー・ホロウ』を観ている人なら
「ああ、あの人か」となるはず。

派手な芝居は一切なし。
表情とマウス操作、
タイピングの「間」だけで
父親の焦りと絶望を表現する演技が見事です。

伏線もラストも気持ちいい

ある程度物語が進んだところで、
観客というメタ視点から
「犯人、もしかして…」と
読めてしまう部分はあります。

ただそれが、
主人公には絶対にわからない、きれいな伏線

予測できたからこそ、
その伏線が回収されたときの
気持ちよさが段違いです。

ラストも、
この流れならバッドエンドに振り切りそうなところを、
きちんとハッピーエンドに着地させてくれる。

そんな後味がとてもいい。

総評:超おすすめの良質サスペンス

アイデア映画に見せかけて、
実は脚本と構成の力で殴ってくる作品

PC画面だけ、という制約を
ハンデではなく武器に変えた傑作です。

サスペンス好きなら間違いなく刺さる。
いや、映画好きなら一度は観てほしい。

超おすすめの一本でした。

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