「シェイプ・オブ・ウオーター」の「ギレルモ・デル・トロ」の製作のダークファンタジー「スケアリーストーリーズ 」見てきました!
作品紹介
予告
あらすじ
ハロウィンの夜、町外れにある屋敷に忍び込んだ子どもたちが一冊の本を見つける。その本には数々の恐ろしい話がつづられており、本を持ち帰った次の日から、子どもがひとりまたひとりと消えていく。さらに、その「怖い本」には、毎夜ひとりでに新たな物語が追加されていき……。(出典:映画.com)
所感
ダークファンタジーとしての魅力
ギレルモ・デル・トロといえば、「シェイプ・オブ・ウォーター」や「パシフィック・リム」といった作品が思い浮かびますが、個人的な原点はやはり「パンズ・ラビリンス」。
この作品で確立されたダークで美しく、どこか残酷な世界観は、彼の名前を語るうえで外せません。
本作スケアリーストーリーズは監督ではなく製作としての参加ですが、その独特のテイストはしっかりと受け継がれています。そして監督を務めるのは「トロール・ハンター」で注目を集めたアンドレ・ウーブレダル。
モンスター表現に定評のある両者の組み合わせということで、期待値はかなり高めで鑑賞しました。
結論から言うと、期待を大きく超える驚きまではなかったものの、しっかり満足できる良作です。
80年代ジュブナイルホラーの系譜に連なる作品
物語のベースは、いじめられっ子やアウトサイダー気味の少年少女たちが怪異に巻き込まれていくという王道パターン。ITやサマー・オブ・84といった作品を思わせる、80年代ジュブナイルホラーの空気感が色濃く漂っています。
このジャンルが好きな人にはかなり刺さる作りで、ノスタルジーと恐怖のバランスが絶妙。派手な演出ではなく、じわじわと迫る不気味さで見せるタイプの作品です。
個性派モンスターたちが彩るオムニバス構成
本作は一つの長いストーリーでありながら、オムニバス的な構成を持っているのが特徴。それぞれのエピソードに、強烈な個性を持つモンスターが登場します。
案山子のハロルド、ペイルレディー、ジャングリーマンなど、どれも一度見たら忘れられないビジュアルばかり。
中でもペイルレディーの存在感は圧倒的で、パンズ・ラビリンスに登場するペイル・マンを彷彿とさせる不気味さ。
ゆっくりと迫ってくるだけなのに、あれほど恐ろしいキャラクターはなかなかいません。
ハッピーエンドでは終わらない余韻のあるラスト
ストーリーの締めくくりも印象的です。完全なハッピーエンドではなく、どこかビターで余韻を残す終わり方。
サマー・オブ・84ほど救いがないわけではありませんが、すべてが解決するわけでもない。この曖昧さが、逆に作品の世界観を強く印象づけています。
ホラーではなくダークファンタジーとして楽しむべき作品
本作はホラー映画として紹介されることが多いですが、実際に観てみると純粋な恐怖を売りにした作品というよりは、ダークファンタジー寄りの仕上がり。
ギレルモ・デル・トロ作品に共通する、人間の弱さや恐怖心をファンタジーとして描くスタイルが色濃く出ています。
そのため、本格的なホラーを期待するとやや肩透かしを食らうかもしれませんが、学校の怪談の延長線上にある良質なジュブナイル作品として観ると、非常にちょうどいいバランスです。
年齢制限もなく、ホラー耐性のある子どもであれば一緒に楽しめる作品なのもポイントです。
ジャングリーマンの正体とトロイ・ジェームズの存在感
ちなみに作中でも特に異様な存在感を放つジャングリーマンですが、CGではなく実際のパフォーマンスによるもの。
演じているのは身体表現で有名なパフォーマー、トロイ・ジェームズ。独特すぎる関節の動きや不自然な姿勢は彼ならではで、あの不気味さにリアリティを与えています。
ストレインなどでもクリーチャー役を演じており、知れば知るほど納得のキャスティングです。
普通に怖いわ。
総評 ダークで優しい怪談集としての完成度
スケアリーストーリーズは、ホラーとファンタジーの中間に位置するような作品です。派手な恐怖ではなく、じっとりとした不気味さと、どこか切なさを感じさせる物語。
ギレルモ・デル・トロの世界観、アンドレ・ウーブレダルの演出、そして80年代ジュブナイルの空気感。この3つがうまく噛み合ったことで、独自の魅力を持つ作品に仕上がっています。
ホラーを期待していくよりも、少し怖いダークファンタジーとして観るのが正解。そうすれば、この作品の良さをしっかり味わえるはずです。
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