「ローガン」|R15指定でX-MENシリーズの有終の美を飾るか!?|原題:Logan

X-menシリーズ最新作「ローガン」観てきました!

作品紹介

予告

あらすじ

すでにミュータントの大半が死滅した2029年。長年の激闘で心身共に疲弊しきったローガンはもはや不死身の存在ではなく、リムジンの運転手として日銭を稼ぎ、メキシコ国境近くの廃工場で年老いたチャールズ・エグゼビアの面倒を見ながら暮らしていた。ある日、ローガンはガブリエラという女性から、ローラという謎の少女をノースダコタまで送り届けてほしいと依頼される。まもなくガブリエラは殺害され、やむなくローガンはローラを廃工場にかくまうが、ローラを奪い返すために巨大企業トランシジェン研究所から放たれた男ピアースが武装集団を引き連れて廃工場に押し寄せてくるのだった……。
(出典:Amazon)

所感

X-MENシリーズの有終の美を飾る!?

いやー正直、ここ最近のX-MENシリーズは、大ヒットした『デッドプール』も含めて、話が少し雑というか、個人的にはいまいち乗り切れない展開が続いていたんですよね。なので今回も劇場へ足を運ぶまでは若干の不安があったんですが……いやはや、この『ローガン』にはそんな不満を一気に吹き飛ばす圧倒的な熱量と勢いがありました!

実は本作、ヒュー・ジャックマンが17年間にわたって演じ続けてきたウルヴァリンの最後の作品とも言われています。その有終の美を飾る集大成というだけあって、制作陣の気合の入り方が半端じゃありません。

 マーベル作品らしからぬ?R15指定のハードでダークな世界観

また、これまでのX-MENの王道スーパーヒーロー路線とはうって変わって、ストーリーもアクション描写も極めて現実的でハードなものに仕上がっています。今回は「え、どうしたの?!」と戸惑うくらい戦闘シーンがエグくて、堂々のR15指定!

これまでの明るくポップなマーベル作品というよりは、ちょっとダークなDCコミックス映画寄りの雰囲気ですね。クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』などのバットマン3部作が好きだーなんて人なら、間違いなくどストライクで楽しめるテイストになっていると思います。

涙なしでは見られない…最強ミュータントたちの悲しい老老介護

物語の舞台は、とある計画により数十年もの間、新たなミュータントが生まれなくなった2029年の近未来。かつて世界を救ってきたミュータントたちも、今やプロフェッサーXとウルヴァリン(あとなんかよくわからん白い吸血鬼みたいなミュータント、キャリバンですね)くらいしか生き残っていません。

時の流れというのは本当に残酷なもので、あの最強の頭脳を持つミュータントであるプロフェッサーXも、なんと90歳の認知症を患ったお爺ちゃんになってしまっています。おまけに、ちゃんと薬を飲まないと発作を起こして強力なテレパシー能力を暴走させ、広範囲の人間を麻痺させてしまうという、まるで歩く時限テロのような危険な存在に。

そして、彼を密かに介護するローガン(ウルヴァリン)自身もまた老いと戦っています。全身の骨格に移植された最強の金属アダマンチウムが逆に彼の体を毒のように蝕み、あちこちにガタがきていて、かつての代名詞だった傷を瞬時に回復させる『ヒーリングファクター』の能力もすっかり衰え、完全には発現していません。このあたりは、名作コミック『オールドマン・ローガン』の設定をうまく映画に落とし込んでいますよね。

いまや彼らには、まともな住居もお金もなく、身も心もボロボロになりながらの貧乏老々介護。かつての無敵のヒーローたちの栄光を知っているファンからすると、もう悲しさしかこみ上げてこないどん底の状況からお話ははじまります。

謎の少女との逃避行、そしてシリーズファン感涙の終止符へ

そんな悲壮感漂う日々に追い打ちをかけるように、突然現れる隠し子的な謎の少女ローラ(X-23)。彼女を執拗に追う強大な組織と、最初は彼女を受け入れられないローガンの葛藤。そうした様々な感情と事情が複雑に絡み合いながら、名作西部劇『シェーン』を彷彿とさせるような哀愁漂うロードムービーとして、息もつかせぬ展開でエンディングまで一気に突っ走ります。

うーん、これは本当に面白い!

あえて残念な点を挙げるとすれば、今回の敵が巨大な組織そのもので、単体として圧倒的な存在感を放つ強大なラスボスが不在なことくらいでしょうか(一応それっぽい強敵は出てきますが、インパクトは少し弱めです)。あと、白い吸血鬼ことキャリバンの活躍シーンがもうちょっと見たかったですね。

顔面串刺しや首ちょんぱといった容赦ない戦闘描写のエグさのハードルを越えられる人には、自信を持って全面的におすすめできる大傑作です。

若干だらだらと続いてしまった感もあるX-MENシリーズですが、本作で見事に美しく、そして切ない終止符が打たれる展開となっています。過去に1作でもシリーズを観たことがある人は、必ず劇場でこの勇姿を見納めましょう!

(しっかし、この前に観た「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」にこういう熱いノリを期待してたんですけどねー。ハリウッド資本じゃないからこれだけのスケールは無理だとしても、1割でもこの泥臭さを再現してくれていたら合格点だったのになー、なんてふと思っちゃいました。)




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