映画日記「ラプチャー 破裂」

「ラプチャー 破裂」
「ラプチャー 破裂」
 なんか胡散臭げなシチュエーションホラー「ラプチャー」見てきました!

作品紹介

予告

あらすじ

蜘蛛が嫌いなシングルマザーのレネーは突如、見知らぬ男達に拉致される。謎の隔離施設で目覚めた彼女を待っていたのは、被験者に“生きている中で一番嫌いな物”を与え続ける人体実験。実験を行っているのは、人の姿をしているが、まるで感情が読み取れない奇妙な者たち。拘束され、動けない状態での執拗なまでの“蜘蛛攻め”の果て、レネーの体は驚愕の変化を見せ始める―。この異様すぎる実験は一体、誰が何のために行っているのか―?  (出典:Amazon)

所感

予想を裏切る異色ホラーの魅力

タイトルの意味からしてまず一つひっかかる

ラプチャーという題名を聞いて、宗教的な携挙をテーマにした作品かと思った人も多いはず。実際、最近だと「リメイニング」のような作品もあり、そのイメージを引きずってしまうのも無理はないところです。

しかし本作のスペルはRupture。意味は破裂。つまり宗教的な終末ではなく、もっとフィジカルで内面的な変化を示唆する言葉になっています。この時点で、ジャンル的にも一筋縄ではいかない作品だということがわかります。

よくある監禁ホラーと思いきや

予告編から受ける印象は、いわゆるシチュエーションスリラー。閉鎖空間に閉じ込められ、何かしらの実験や拷問を受けるという定番の流れを想像してしまいます。

実際、序盤はまさにその通り。どこかで見たことのある展開が続き、既視感はかなり強めです。

ただ、この映画はそこから急に方向を変えてきます。良くも悪くも、この裏切りが本作の評価を大きく分けているポイントです。

ちなみに、直前に見た「ジーグ」の影響で少しハードルが下がっていたのもあって、前半の展開もそこまで気にならず入り込めました。

後半の展開がすべてを決める

前半のありがちな流れから一転、後半は一気に奇妙な世界へとシフトします。ここでの変化をどう受け取るかが、この映画を楽しめるかどうかの分かれ目。

いわゆるSAWのようなグロテスクな拷問劇を期待していると完全に肩透かしを食らいます。グロもエロもかなり抑えめで、むしろ心理的な違和感や不安をじわじわ積み重ねていくタイプ。

雰囲気としては世にも奇妙な物語や、シャマラン作品に近い印象です。前半のあるある感から、後半のそんな展開あるのかという飛躍。このギャップがクセになる人にはかなり刺さります。

逆に言えば、そのノリが合わない場合は最後まで違和感が残る可能性が高いです。

ノオミ・ラパスの存在感

主演はプロメテウスで知られるノオミ・ラパス。閉鎖空間の中での恐怖や葛藤を一人で引っ張る演技はさすがで、作品全体の説得力を底上げしています。

極端な演出に頼らない分、彼女の表情や仕草が物語の鍵になっていて、心理的な変化を丁寧に追えるのも本作の魅力のひとつです。

SMホラーという宣伝のズレ

宣伝ではSMホラー的なニュアンスが強調されていますが、その要素を期待するとほぼ裏切られます。そういった刺激的な方向性ではなく、むしろ抽象的で哲学寄りのテーマに寄っている印象です。

このあたりのギャップも評価が荒れている理由の一つでしょう。

ラプチャーは人を選ぶが刺さる人にはそれなりに強い一本

ラプチャーは、いわゆる万人受けするホラーではありません。前半の既視感、後半の急展開、この構造に乗れるかどうかですべてが決まる作品です。

ただ、そのズレや違和感を楽しめる人にとっては、意外性のある良作として記憶に残るはず。

映画館での鑑賞を強くおすすめするタイプではありませんが、深夜に配信で観るにはちょうどいい一本。軽めのホラーを期待していたのに、気づけば妙な余韻が残る、そんな作品でした。

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