作品紹介
予告
あらすじ
カリフォルニア州インランド・エンパイアの一角にあるサンバーナーディーノ。2010年7月9日、数日間連絡の取れない友人の安否を確認してほしいという911通報が入る。保安官がその邸宅に足を踏み入れると、幼い娘を含む一家3人が血を抜かれて殺害されており、天井には謎のシンボルが描かれていた。殺人課の刑事ジョセフ・カービーは、1993年から95年に発生した未解決の連続殺人事件を思い出す。儀式的な手口や際立った残忍性など、偶然とは思えないほど今回の事件と酷似していた。さらに、当時「ミスター・シャイニー」と名乗る犯人が警察に送りつけた手紙にも同じシンボルが記されていたことがわかり、15年前の悪夢がまだ終わっていなかったことが明らかになる。(引用:映画.com)
所感
過去作「グレイブ・エンカウンターズ」を超える完成度
本作の監督は、あの廃精神病院でのPOVホラー「グレイブ・エンカウンターズ」を手掛けたスチュアート・オルティス。
あの作品が好きで、同監督の新作ということでかなり期待して観に行ったのだが、結果から言うとそのハードルを大きく超えてくるすばらしい出来だった。
(先日みた、「アウトウォーターズ」の反動もあることは否めない・・)
ただの猟奇殺人ドキュメンタリーではない?H.P.ラブクラフト的な宇宙的恐怖
ここからは少しネタバレ的な感想になってしまうが、本作は非常によくできたトゥルー・クライム(実録犯罪)ドキュメンタリーに見せかけておいて、実は底知れぬ恐怖を描く、いわゆるH.P.ラブクラフト的なコズミックホラーの構造になっている。
コズミックホラーとは、人間の理解や常識が全く通用しない未知の存在に対する根源的な恐怖(宇宙的恐怖)を描くジャンルだが、本作はその不気味なエッセンスの忍ばせ方が実に巧妙だ。
POVとは一線を画す、テレビ番組風の極上モキュメンタリー
個人的に特に感心したのは、この事件ドキュメンタリー部分が、実際に海外メディアで放送されている犯罪検証番組のような作りになっている点だ。
これが非常によくできている!
ホラー映画におけるモキュメンタリーというと、現場で発見されたビデオカメラの映像をそのまま流す、ファウンド・フッテージ形式の無機質な一人称視点(POV)が多い。
しかし本作はそれらと異なり、緊迫感を盛り上げる音楽が当てられ、関係者のインタビューや証拠写真が各種編集によって非常に見やすく構成されている。このリアリティとエンタメ性のバランスがすばらしい出来だと思う。個人的には一番好きなタイプの作品!
白石晃司監督作品ファンは必見!唯一の心残りは…
ただ一つ個人的に残念だったのは、事前のネット情報などでコズミックホラー要素があることを知ってしまっていたこと。
これから観る人には、純粋に「ミスター・シャイニー」と名乗る犯人が起こした猟奇連続殺人事件を追っていくモキュメンタリー・ホラーだと思い込んで見に行ってもらえれば、さらに予測不能な展開を味わえてなおよかったはずだ。
日本で言えば、『ノロイ』や『コワすぎ!』シリーズなどで知られる白石晃司監督がかなり近い作風だと思う。あの手の、フェイクドキュメンタリーとオカルトの融合が好きなホラーファンには間違いなく刺さる一本だと思う。
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