作品紹介
予告
あらすじ
巨大迷宮から脱出するために3年もの歳月を費やしたトーマスと仲間たちだったが、謎は深まるばかり。捕らわれた仲間ミンホを救い出すため、そして自分たちが閉じ込められた理由を突き止めるために、彼らは決死の覚悟で伝説の迷宮に逆侵入することを決意する。そんな彼らの前に、謎の組織「WCKD」が立ちはだかり……。(出典:映画.com)
所感
迷宮も走る要素も消えた最終章の真相
ヤング・アダルト(YA)小説原作の映画化ラッシュを象徴する「メイズ・ランナー」シリーズがついに完結!「ハンガー・ゲーム」や「ダイバージェント」と並び、2010年代のディストピア・ユースカルチャーを牽引してきた3部作の最終章「メイズ・ランナー:最期の迷宮」を鑑賞してきました。
もはや「迷宮」も「ランナー」もどこへ?原題から紐解くタイトルの真相
作品を重ねるごとに「メイズ(迷宮)」も「ランナー(走る人)」も影を潜めていく本シリーズですが、今作ではついにその要素が影も形もなくなっています。邦題の「最期の迷宮」という副題に首をかしげたくなる方も多いはず。
実は、原題は「Maze Runner: The Death Cure」です。原作のストーリーラインに則り、「フレア・ウイルス」という致死性病原体の治療法(Cure)を巡る攻防が物語の核になっています。原題のまま「デス・キュア」として公開したほうがしっくりきたかもしれません。
復習必須の怒涛の展開!ゾンビ×アクションのスケール感は圧巻
1作目は「巨大な迷宮からの脱出」という非常にシンプルかつ明快なコンセプトだったため記憶に残りやすいのですが、2作目「砂漠の迷宮」を経て、前作の記憶が薄れたまま劇場へ突入すると少々苦戦するかもしれません。
冒頭から前作のおさらいや親切な説明描写はほぼ皆無。いきなりハイテンションなクライマックス級のアクションから始まるため、「このキャラ誰だっけ?」状態に陥るリスクがあります。鑑賞前には必ず前作・前々作のおさらいをしておくのがおすすめです。
それでも、3部作の最終章として物語はきれいにまとまっており、全体的には完成度の高い良作に仕上がっています。特に今作は、ウイルス感染者(クランク)たちのゾンビ・テイストや都市破壊のアクションシーンのスケールが大幅にアップ。パニック・アクション映画としての見応えは十分です。
既視感とオリジナリティの狭間で
欲を言えば、ストーリー展開にもう一ひねり欲しかったところ。ディストピア作品やゾンビ映画の王道要素が詰まっている反面、どこか見たことのある既視感を拭えない部分もありました。
ちなみに原作小説には、本編3部作のほかに前日譚(プリクエル)にあたる4作目・5作目も存在します。キャラクターたちの過去を描く小説の展開も気になるところですが、映画版としては綺麗に風呂敷をたたんだ今作で完結とするのがベストな選択と言えそうです。
前作を楽しめたファンなら間違いなく劇場で観て損はない一作です。まだシリーズ未見の方は、ぜひ1作目から順番にチェックしてこの怒涛のフィナーレを見届けてみてください!
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