「アオラレ」|巨漢おじさんが魅せる狂気の「無敵の人」サスペンス|原題:Unhinged

ラッセル・クロウのおじ感最高!「アオラレ」見てきました!
コロナ禍の自粛自粛で、ぐだぐだした気分を吹き飛ばすのに最高の映画です!

作品紹介

予告


あらすじ

美容師のレイチェルは今日も寝坊。あわてて息子のカイルを学校へ送りながら職場へと向かうが、高速道路は大渋滞。度重なる遅刻に、ついに首となる。最悪の気分のまま下道を走るが、信号待ちで止まると、前の車は青になっても発進しない。クラクションを鳴らすがまだ動かない。イラついたレイチェルが追い越すと、つけてきたドライバーの男が「運転マナーがなっていない」と言う。レイチェルに謝罪を求めるが、彼女は拒絶して車を出す。息子を学校に送り届けたものの、ガソリンスタンドの売店でさっきの男に尾けられていることに気づく。店員は「あおり運転の常習犯よ」と警告。車に戻ったレイチェルはある異変に気付いた。が、時すでに遅し。信じられない狂気の執念に駆り立てられた男の“あおり運転”が、ノンストップで始まるのだった―(出典:)

所感

怒涛の90分!あおり運転の域を超えた猛毒サスペンス

とにかく――ラッセル・クロウが最高です。

あらすじを見てもお分かりの通り、ストーリー自体は至ってシンプル。 映画の歴史を振り返れば、名作『激突!』や『ヒッチャー』

のように「正体不明の狂人にひたすら追われ続ける恐怖」を描いた伝統的なワンシチュエーション・パニックの系譜です。

しかし、本作が過去の名作と一線を画すのは……間違いなく「太ったラッセル・クロウの圧倒的存在感」にあります。

ニッコリ笑顔から一転!巨漢おじさんが魅せる狂気の怪演

にっこり笑えば一見「近所の優しいおじさん」。 けれど一度スイッチが入ると、目を吊り上げ、凄まじい圧圧感で執拗に追いかけてくる狂気の存在へ早変わりします。

「デカいおじさんが大声を張り上げながら本気で殺しに迫ってくる」―― これ以上の原初的な恐怖はありません。まさにラッセル・クロウの肉体美ならぬ「肉体圧」が映画全体の牽引力になっています。

【役者魂】『グラディエーター』からの肉体変遷うんちく

私の中で「ラッセル・クロウ」といえば、やはりアカデミー賞主演男優賞に輝いた『グラディエーター』

の肉体美あふれるヒーロー像。あの頃の精悍な姿は、今作には影も形もありません。

実はクロウ、役作りのために体重を増減させることで知られる徹底したアクターです。

・『インサイダー』で告発者役を演じた際も16kg増量 

・『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』のジキル博士役で一気に体型が変化 

・『マン・オブ・スティール』のスーパーマンの父親役では再びガッチリ引き締める

そして本作『アオラレ』では、その肉体変化の極地を見せてくれます。むしろ「ラッセル・クロウの威圧感そのものを楽しむアトラクション映画」と言っても過言ではありません。 ちなみに、近年はクラシックの歌手(オペラ的歌唱)としても活動しており、その豊かな声量と表現力が、劇中で主人公を追い詰める“怒りの怒号”にも存分に活かされています。

マイケル・ダグラスの『フォーリング・ダウン』と比べた物足りなさ

少し残念だった点についても触れておきます。 本作は上映時間約90分と非常にテンポ良くスリリングに進む反面、「追う男」側の背景描写がやや浅く感じられました。

冒頭で彼の悲惨な現状が示されるものの、それ以上の掘り下げはほぼありません。そのため観客にとっては、ただの「話が通じないサイコパス」に見えてしまう部分もあります。

もし「理不尽な社会システムや個人的トラブルが重なり、真面目に生きてきた男の理性が崩壊していく過程」がもう少し丁寧に描かれていれば…… 映画『フォーリング・ダウン』でマイケル・ダグラスが演じた男のように

 

、「狂気への恐怖」と「社会への鬱屈した共感」が入り混じる深い人間ドラマになったはずです。

主人公が最初に「ごめんなさい」と一言謝っていれば、彼は暴走せずに踏みとどまれたかもしれない――そんな切ない「タラレバ」を感じさせる描写がもう一歩あれば、映画史に残る傑作に化けたかもしれません。

なぜ今この映画なのか?現代社会の「無敵の人」リスク

とはいえ、満足度は非常に高い一本でした。 ストレス社会を生きる現代人にとって、この映画は単なるホラーではなく「日常のすぐ隣にあるリアリティ」として突き刺さります。

私自身、車に乗っていた頃はほとんどクラクションを鳴らさないタイプでしたが、世の中にはすぐブーブー鳴らす人もいますよね。 この映画は、まさにそういった「ちょっと短気な人」にこそ警告として見てもらいたい作品です。

そして、日頃から煽られやすくてヒヤヒヤしている人にこそおすすめ! 「そうそう、こういう奴が一番怖いんだよ……!」と、心底共感しながら震えることができます。

まとめ:90分でサクッと味わう極上の理不尽体験

『アオラレ』は、シンプルなストーリーをラッセル・クロウの圧倒的な怪演で力任せに押し切る爽快・猛毒アクションです。

・かつてのヒーロー、ラッセル・クロウの衝撃的な怪演 ・現代社会のストレスが生んだ「無敵の人」のリアルな恐怖 ・90分間ノンストップで駆け抜ける抜群のテンポ感

「今日はスカッと(あるいはゾクッと)映画を観たい」という気分の夜に、間違いなくおすすめできる快作です!

0 件のコメント :

コメントを投稿