「透明人間」 原題:The Invisible Man 

リー・ワネル版の「透明人間」見てきました!
さすがSawシリーズ「リー・ワネル」と言いたくなる良作スリラーでした!

作品紹介

予告


あらすじ

富豪の天才科学者エイドリアンに束縛される生活を送るセシリアは、ある夜、計画的に脱出を図る。悲しみに暮れるエイドリアンは手首を切って自殺し、莫大な財産の一部を彼女に残す。しかし、セシリアは彼の死を疑っていた。やがて彼女の周囲で不可解な出来事が次々と起こり、命まで脅かされるように。見えない何かに襲われていることを証明しようとするセシリアだったが……。(出典:映画.com)

所感

過去に透明人間がからむ映画は数作あれど、今作は最新にして最高のできでした。
ちなみに「透明人間」といえば、もともとSF作家「H.G.ウェルズ」の書いた「透明人間(原題:The Invisible Man)」が大本なわけですが、この「透明人間」を主役題材として映像化した作品は私の知る限り過去に5作あります。

過去の「透明人間」作品

1934年「透明人間(The Invisible Man)」

1934年「透明人間(The Invisible Man)」
H.G.ウェルズの原作通り、投薬による透明化。
白黒映画で、クラシックなオーソドックスな作品。
昔かすかにテレビで見た記憶が・・。

1992年「透明人間(Memoirs of an Invisible Man)」

1992年「透明人間」 
こちらは「H.G.ウェルズ」原作ではなく「H.F.セイント」原作の「透明人間の告白」が原作。

 
事故により放射能をあびて服ごと消える設定。
この頃のりにのってた「ジョン・カーペンター」監督作品で
逃亡劇、復讐劇、ダークヒーローものと多種の要素をもった良作SFでした。

2000年「インビジブル(Hollow Man)」

再度「H.G.ウェルズ」原作となり投薬実験で。
どぎつい描写好きなバホーベンらしく
透明人間になる過程を、皮から少しずつ透明になって動く実験人形のようになっていく
ような表現はなかなか見どころ。
パート2があったらしいけど未鑑賞です・・。

2001年透明人間(THE INVISIBLE MAN: QUICKSILVER MADNESS)

2001年透明人間(THE INVISIBLE MAN: QUICKSILVER MADNESS)
いちおう「H.G.ウェルズ」原作らしいですが、レベル低い低予算映画ですので
あまり言うことはありません・・

そして今作リー・ワネル版の「透明人間」は

今作では、1934年「透明人間(The Invisible Man)」のリブートという位置づけということで、「H.G.ウェルズ」原作作品であるといえるのですが、投薬で透明になるわけでもなく、物質ごと消えるところとか、1992年の「透明人間」設定もアイデアにもりこんだようにみむけられます。

また、透明人間が悪である点は同一ですが、それが投薬の影響ではなく単に元々サイコパスという点、被害者である主役もある種やられるばっかなお嬢さんでではなく、ある種サイコパス的(といっても過言ではないような気が・・)な部分を垣間見せたりといろいろと過去作品を含めつつ新し要素がもりこまれた、初めて「透明人間」に触れる人はもちろん、過去作を知ってる人にとっても、とても楽しめるサスペンススリラー作品になっていました。

ちょっと思ったのが、前半、正体のわからない心霊のようなものにおびえる展開、後半は正体に迫っていく展開。
これ、透明人間ってタイトルじゃなく、そこはふせておいて心霊ものみたいなテイストで予告だしといて、後半そっちの方向!みたいな感じにしてもらっても、より面白かったような気がします。

とにかく、2時間超えってなにをひっぱるんかと思ってたけど、時間を感じさせないテンポのよさ。こいつ裸で何しとんねんという気持ちにさせない配慮!
良作のSFサスペンススリラーです。
おすすめ!

でも客も透明人間かなっていうくらい少なかったな…

気になった「ダークユニバース」シリーズとの関連

ダークユニバース
「ダークユニバース」シリーズ
「透明人間」と聞いて、トム・クルーズの「マミー」に続く「ダークユニバース」シリーズを思い出し、あれはどうなったのかとちょっと調べてみました。

ちなみに「ダークユニバース」とは、marvelのアベンジャーズやDCコミックのヒーローもののように、各作品が共有する世界でリンクする作品群のことで、
トム・クルーズの「マミー」を1作目とし(ほんとは「ドラキュラ0」を1作目とするつもりだったらしい・・)、それにかつてのユニバーサル映画で作られた古典的なモンスター映画をリブートして、リンクさせていくという企画です。

個人的には「ダークユニバース」という概念を知らずに「マミー」をみて、ジキル博士やらでてくるごった煮的展開におお!となって、続きを楽しみにしていたのですが、一般的な評価が低く、1作目から暗雲たちこめていました。

次作以降の「フランケンシュタインの花嫁」とか「透明人間」の作品監督やキャスティング予定の発表はあれど、一向にそれ以上の情報をあまり目にすることがなく、私も忘れていたとこでした。

「透明人間」に関してはジョニーデップを主役に起用するとか情報もでていましたが
どうやらジョニーデップ版「透明人間」の企画はとん挫して、単体での映画化をということで、今回のリー・ワネル版「透明人間」につながったみたいですね(参照:Wkipedlia)
この点はとても残念です。
またいつか企画復活してほしいなー。

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