作品紹介
予告
あらすじ
韓国のある都心部、突如原因不明の有毒ガスが蔓延しはじめる。道行く人たちが次々に倒れ、パニックに陥る街――。そんな緊急事態になっているとも知らず、70歳になる母親の古希を祝う会場で、無職の青年ヨンナム(チョ・ジョンソク)は、大学時代に想いを寄せていた山岳部の後輩ウィジュ(ユナ)との数年ぶりの再会に心を躍らせていた。しかし、彼らにも上昇してくる有毒ガスの危険が迫っていた。出口は街の一番高い高層ビルよりも上!絶体絶命の中、決死の緊急脱出がはじまる!(出典:Amazon)
所感
軽快コメディから一転、全力疾走の脱出アクション!
これは素直に「当たり作品!」と言っていい一本でした。
序盤は、ちょっと力の抜けたコメディドラマのようなノリで進んでいくのですが、あるテロ事件をきっかけに空気が一変。そこからは一気に、アジア版『ダイ・ハード』とでも言いたくなるような、ノンストップ脱出アクションへとなだれ込みます。
この緩急の付け方がとにかくうまく、肩の力を抜いて観ていたはずが、気づけば画面に釘付け。軽い導入があるからこそ、後半の緊張感がより際立つ構成になっています。
登山部設定がしっかり活きる脱出劇
主人公の男女二人は、大学時代に登山部だったという設定。
この過去が単なるキャラ付けで終わらず、脱出劇の中でしっかりと活かされていくのが本作の気持ちいいところです。
冒頭にはロープクライミングのシーンが描かれますが、これが後半への伏線にもなっている。
個人的にボルダリングを趣味にしている身としては、この要素が入っているだけでちょっと嬉しくなりました。
特に印象的なのが、過去に失敗した「ランチ(飛びつき)」に似た状況で、再び極限の選択を迫られる場面。
そのときのトラウマや記憶を重ねながら、危機的状況を乗り越えていく流れは、正直かなりベタです。
でも、そのベタさがいい。
手に汗握る展開で、クライミングやボルダリングが好きな人なら、より一層楽しめると思います。
惜しいのはテロ描写の浅さ
一点だけ気になったのは、テロ事件そのものの掘り下げがほとんどない点。
事件の背景や思想、主人公たちとの明確な因縁などは深く描かれず、あくまで「状況装置」として機能している印象です。
もっと絡んでくるのかな、と途中で期待してしまった分、少し肩透かしを食らった感じもあります。
この構成なら、いっそテロではなく大規模事故の方が、変に期待せず素直に受け止められたかもしれません。
ただし、その分上映時間は約100分と非常にコンパクト。
無駄な寄り道をせず、一気に駆け抜けるテンポの良さは、間違いなく本作の長所でもあります。
まとめ:誰にでもすすめられる快作コメディアクション
細かい不満点はありつつも、全体としては完成度の高いコメディアクション映画。
重すぎず、軽すぎず、笑えてハラハラできるバランスがとても良いです。
派手な思想性や社会派要素を求める人には物足りないかもしれませんが、
「映画館で気持ちよく楽しめる一本」を探しているなら、間違いなくおすすめ。
万人向けに自信を持って推せる、良質なエンタメ作品でした。
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