潜水艦映画にはずれ無し!「ハンターキラー潜航せよ」見てきました。
作品紹介
予告
あらすじ
ロシア近海で一隻の米海軍原子力潜水艦が姿を消した。
ジョー・グラス艦長率いる攻撃型原潜“ハンターキラー"は捜索に向かった先で、無残に沈んだロシア原潜を発見、生存者の艦長を捕虜とする。
同じ頃、地上ではネイビーシールズ精鋭部隊の極秘偵察により、ロシア国内で世界を揺るがす壮大な陰謀が企てられていることが判明する。
未曾有の緊急事態を回避するため、ハンターキラーには限りなく0に近い成功率の任務が下る。それは、絶対不可侵の水中兵器ひしめくロシア海域への潜航命令でもあった。
グラスは任務遂行のため、シールズとタッグを組み、禁断の作戦実行を決断するが……。世界の運命は、一隻の潜水艦に託された――。(出典:Amazon)
所感
潜水艦映画に外れなしのジンクスを更新する超優秀アクション
特に大きな期待もなく、ふらっと劇場へ足を運んで鑑賞した一本。とはいえ、これまで個人的に裏切られたことのない『潜水艦映画にハズレなし』という強力なジンクスを信じて、心のどこかでほんの少しだけ期待していたのも事実です。
結果はどうだったか。控えめに言って超優秀作!大満足の仕上がりでした。
物語の骨組み自体は王道のミリタリー系アクションとサスペンス。冷静に振り返ればツッコミどころも決して少なくはないのですが、序盤からラストまで一切途切れない極限の緊張感とスピード感が、そんな細かなアラを完全に吹き飛ばしてくれます。ちなみに本作、アメリカ国防総省と米海軍が全面協力しており、主演のジェラルド・バトラーらキャスト陣は実際に本物のバージニア級原子力潜水艦に体験乗艦して役作りをしたそうです。このガチすぎる背景が、娯楽映画としての圧倒的な説得力と完成度の高さに繋がっているのは間違いありません。
逃げ場ゼロの極限状態!潜水艦映画は密室スリラーの完成形ジャンル
そもそも、潜水艦映画というジャンル自体が設定としてかなりズルい(褒め言葉)のです。逃げ場のない鉄の密室、一歩外に出れば水圧で即死レベルの深海、そしてソナーの音ひとつ、レンチを落とす音ひとつが艦の命取りになる極限状態。このシチュエーションだけで、一級品のサスペンスやスリラーとして成立しないわけがありません。
過去にも『U・ボート』をはじめ、
『レッド・オクトーバーを追え!』

や
『クリムゾン・タイド』
など、映画史に残る名作が数多く存在します。潜水艦の戦闘は、目で見えない敵を音響探信儀(ソナー)のデータだけで推測して戦う究極の心理戦。『潜水艦ものに外れなし』と言われがちなのは、映画におけるサスペンスの基本である「見えない恐怖」と「静寂」を、ジャンルそのものが完璧に内包しているからなんですよね。本作もそのストロングポイントを十二分に活かしきっており、静けさの中でのヒリヒリするような空気感が最後まで持続します。
海中だけじゃない!特殊部隊ネイビーシールズ投入の二度おいしい構成
さらに驚かされたのが、ゴリゴリの潜水艦映画だと思って観ていたら、途中からネイビーシールズ(米海軍特殊部隊)による本格的な敵地潜入と人質救出アクションが並行して展開されること。
しかもこれが単なる息抜きのオマケ展開などではなく、潜水艦パートと遜色ないほど気合の入ったミリタリーアクションに仕上がっているのが非常に好印象でした。
深海の閉塞感と静かなる頭脳戦を楽しむ潜水艦パートと、
地上でスピードと火力を駆使して死線を潜り抜ける特殊部隊パート。
まったくテイストの異なる二つのアクションジャンルを、一本の映画で同時に味わえるという非常に贅沢な構成になっています。
これぞ90年代ハリウッドアクション!筋肉と爆発の極上ハイブリッド
この構成を見ながら肌で感じたのは、本作が潜水艦映画特有の硬派な緊張感に、古き良き90年代ハリウッドアクションの旺盛なサービス精神を惜しげもなく掛け合わせた作品だということです。
ジェラルド・バトラーが眉間にシワを寄せながら艦長として熱い決断を下し、地上では屈強な特殊部隊がド派手な銃撃戦を繰り広げる。
どこか懐かしさを覚える、理屈よりも筋肉と勢いで押し切るようなハリウッド大作の熱い匂いがプンプン漂ってきます。
この真面目すぎず、でも決して手抜きはしない絶妙なバランス感覚のおかげで、肩の力を抜いて最後まで楽しめる極上のエンタメ作品に着地しています。
安心と信頼の潜水艦あるあるもバッチリ網羅
もちろん、映画ファンがお約束として期待している潜水艦あるあるもきっちりと押さえてくれています。敵艦が頭上を通過する「絶対に音を立てるなよ……」という息を呑む場面に限って、うっかり物音を立てそうになるあの瞬間。
観客としても「あ、これ絶対なんか起きるやつだ」と分かっているのに、やっぱりまんまと手汗を握ってドキドキしてしまう。これはもう「押すなよ、絶対に押すなよ!」のフリと同じで、ベタだからこそ無条件に楽しいのです。制作陣が潜水艦映画に求められているカタルシスを深く理解し、的確に演出している証拠ですね。
まとめ:映画館がガラガラなのが信じられない隠れた大傑作
本当に面白い映画というのは、鑑賞中は設定の細かなツッコミどころを忘れるほどスクリーンに没頭させ、観終わったあとの帰り道で「あそこ、冷静に考えたら無理あったよな!」と笑いながら振り返れるものだと思います。
その意味で『ハンターキラー 潜航せよ』は、重箱の隅を突くディテールよりも、映画全体の持つ熱量と勢い、そして王道展開の心地よさが何より大事なのだと改めて教えてくれる痛快な一本でした。
誰にでも自信を持っておすすめできる第一級のエンタメ大作。それなのに、私が鑑賞した時の映画館は驚くほどガラガラでした。正直、「なんでこんなに面白いのに誰も観に来てないんや?!」と本気で首をかしげてしまったほどです。未見の方はぜひ騙されたと思ってチェックしてみてください。絶対に損はさせない、隠れた超良作です。
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