映画日記「カメラを止めるな」

カメラを止めるな
超絶にバズってしまった「カメラを止めるな」見てきました!

作品紹介

予告



あらすじ

とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影をしていたが、そこへ本物のゾンビが襲来。ディレクターの日暮は大喜びで撮影を続けるが、撮影隊の面々は次々とゾンビ化していき……。 (出典:映画.com)

所感

以前からツアーのように巡業するミニシアター公演を待ってたら、あれよあれよと大手シネコンの放映に拡大。一番大きいスクリーンで満席状態で鑑賞しました。

文句なくおもしろい!
こういうエネルギーにみちた作品は大好きだし手放しでほめれます。
制作費300万という手弁当のような形で参加した人達で作られた、情熱のある映画が多大に評価されるのは夢があってとてもうれしく、キャストや制作者たちには多大な拍手をおくりたいです。
また、そういう贔屓目でみていなくても、各キャストのはまり度もすごくいいし、非常に完成度の高い作品だと思います。

監督自身もとても楽しく、「ライムスターの宇多丸」氏との対談では、映画の制作費を「ハン・ソロ」のものと比較して「2秒しかとれない」と発言するとことか、すごく好感がもてます。

ただ、今回はフィーバーぶりが異常に感じたのと、それ故どこも満点の感想であふれてるので、あえてネガティブめな感想を書こうと思います。

一番最初に思うのは、面白いという有名人やメディアに誘導されたのではなくフラットな気持ちでこの映画をみたとして、いったいどれだけの人が最初の37分に耐えられるのだろうかということ。
(実際上映初期は、最初の37分以内で席を立つ人たちもいたという感想もちらほら見かけました。)

この映画は低予算の和製ゾンビ映画だと承知の上でみにきて、それを裏切られる、前半後半の落差を楽しむというのが、本来の見方ではないのかなと。

できればこういう熱狂が始まる前に、中途半端なホラーの前半、その先にある「あれ!なにこれ?そういう話!」というカウンター気味のご褒美感を味わいたかった。

そういう意味では面白くて笑えるからネタばれせずに見てくれという時点で、すでにネタバレしているわけで、予告編もネタバレ感満載でどうかと思いました。
(でも、だからお客さんが集まるというジレンマも感じます)

また、とても目新しい作品のようにいわれてますが、
大きな特徴の一つである、前半に一つのストーリーをみせておいて、後半それの種証しすることで、真逆のような展開をみせるというプロットは、そんなに珍しくないプロットだと思うのです。
最近の記憶だと「ローガンラッキー」や、邦画だと「アフタースクール」なんかもそれに近いとかなと思います。
また演劇なんかを見に行くと、このパターンのものをよく見かけます。

なので、テレビで感想を求められた客が、「こんな風に2回始まる映画みたことない」とか言ってるのをみると、そもそもどんだけの映画をみてきたんだと突っ込みたくなる、ゆがんだマニア衝動にかられます。

純粋にすごいと思ったのは本当に、37分ワンカットでゾンビ映画をとったこととその熱意。
エンディングでも少し流していましたが、できれば本当の37分ワンカットの舞台裏をしっかりみせて欲しいなーと思いました。3回目の始まりとして流してもよかったのに。

こういう映画が脚光を浴びてうれしい気持ちの半面、熱狂的な下駄をはいた形でこの映画が評価されてるのがちょっと、素直に喜べない点というか、この映画がここまで評価されるなら、ほかにも評価される映画はたくさんんあるのになーとも思いました。
(例えばこの映画に映画愛を感じた人がいたなら、最近見た「ブリグズビー・ベア」を見てほしかったり)

正直こういう映画は、ミニシアターでひっそりとみて発掘感を味わいたかったなー。

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