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「グレムリン2017 異種誕生」 |
作品紹介
予告
あらすじ
ある平和な家族を恐怖が襲う。アダムの母が受け取ったミステリアスな箱。そこには恐ろしい秘密が隠されていた。箱のタイマーがカウントダウンを終えるまで、箱の中から出てきたモンスター、グレムリンが人間を皆殺しにするのだ。遠く離れた場所へ置いてきても、強力な武器で破壊を試みても、恐怖の箱は彼の元へ戻ってくる…。この悪夢から回避する手段は1つ。その箱を愛する誰かに渡し、無限ループを続けることだけだった…。
(出典:Amazon)
所感
B級とわかって観に行った一本
「グレムリン2017 異種誕生」は、タイトルからしてB級臭ただようモンスター映画。
もっとも、観る側も最初から“B級とわかって”足を運んでいるので問題なし。
ちょうど以前紹介した「東京テアトル」の株主優待を使い、900円で観られたこともあって気楽に挑戦できました。
アルバトロス配給系の「メガシャーク VS メカシャーク」「メガシャーク VS クロコザウルス」ほどの壊滅的やばさはなく、一応最後までちゃんと観られるレベル。
主人公家族への苛立ち
ただ、圧倒的に不満なのは主人公一家の思慮のなさ。
ホラー定番では、子供だけが怪物を目撃し、大人は信じずに物語が進行するパターンが多いですが、本作では序盤で家族全員がモンスターの存在を知ってしまいます。
この“変化球”には期待できそうだと思ったのですが、そこからの家族の行動が支離滅裂。
共感できる部分がなく、観ている側は置いてきぼりを食らったような苛立ちを覚えます。
「13日の金曜日」のように“殺されるためのバカップル”ならまだ笑えるのですが、話の中心がこの家族なのでストレスが倍増。
生かされない設定の数々
本作にはいくつかユニークな要素があるものの、どれも活かしきれていません。
たとえば、怪物から逃れるためには「愛する誰かに箱を渡さなければならない」という“リング”風のルール。
これは重要な仕掛けになるはず…と思いきや、オチに直結することもなく肩透かし。
また、主人公の息子が「過去に誘拐されたトラウマを抱えている」という設定も放置されたまま。
この要素いる?という疑問が残ります。
怪獣映画化するラスト
中盤までは小さな怪物パニックを期待させながらも、最後の最後にいきなりスケールアップして怪獣映画に突入。
予告編で既にネタバレしているので驚きは薄いですが、「どうせならもっと尺を割いて派手にやってほしかった」と思わされます。
とはいえ、低予算映画ゆえに限界もあったのでしょう。
うーん残念!
評価・反響
レビューサイトでの評価はおおむね低め。
「設定は面白そうなのに演技やキャラクターの説得力に欠ける」
「物語の進み方が雑で、箱やトラウマといった要素が活かされていない」
「怪物のデザインや演出が安っぽくて怖さより笑ってしまう」
といった苦言が多く見られます。
ただ一方で、「低予算B級ホラーとしては最後まで飽きずに観られた」「予告でネタバレしている怪獣展開は逆に潔い」と、ある種の割り切り評価をしている声も散見されました。
ほぼほぼ賛同!
割り切って見に行くのが正解のようです。
蛇足的うんちく
タイトルに「グレムリン」とついていますが、ジョー・ダンテ監督(製作総指揮スピルバーグ)の名作「グレムリン」シリーズとは一切関係なし。
邦題だけの悪ノリかと思いきや、原題も「GREMLIN」。
むしろ配給会社が区別のために「異種誕生」という副題を付けてくれたというのが真相のようです。
まとめ
低予算B級モンスター映画としては無難に最後まで観られる作品。
ただ、主人公家族への共感のなさや、活かされない設定の数々には大きな不満が残ります。
以前紹介した小さな闇の妖精たちが暴れる「ダークフェアリー」のような緻密な小規模ホラーを期待すると肩透かし。
一方で、低予算ホラーに理解のある人、あるいは深夜にサクッと観るDVD用映画としてならアリ。
って、あれ?楽天みてたらDVDもうでてる!?
なんで、DVDでてるの映画館で公開してたん?↓
“寝れない夜のお供”くらいの気持ちで楽しむのが正解かもしれません。
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