会計士なのに最強?!静かに狂ってる異色のアクション「ザ・コンサルタント」
見てきました!
作品紹介
予告
あらすじ
田舎町のしがない会計士クリスチャン・ウルフに舞い込んだ、大企業からの財務調査依頼。彼は重大な不正を見つけるが、なぜか依頼は一方的に打ち切られる。その日から、何者かに命を狙われるウルフ。実は彼は、世界中の危険人物の裏帳簿を仕切る裏社会の掃除屋でもあったのだ・・・。年収10億円、天才的頭脳を持ち、最強のファイターでもあり、命中率100%のスナイパー。本籍・本名・私生活、そのすべてが謎に包まれた会計士が、アメリカ政府、マフィア、一流企業に追われてまで危険な仕事に手を出す本当の理由とは?(出典:Amazon)
所感
ポスターに騙される?ただのタフガイ映画じゃない
ポスターや予告を見た時点では、「ダイ・ハード」「トランスポーター」「ボーン」シリーズのような、
タフで無敵なアクションヒーローを想像してしまいますよね。
でも、この映画は全然違います。
むしろ“静かすぎる狂気”を描いた、知的サスペンス×ヒューマンドラマのような作品です。
天才すぎる会計士、だけど「普通」じゃない
主人公クリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック)は高機能自閉症。
人との距離感をうまく取れず、コミュニケーションが苦手。
けれども、数字に対しては異常なほどの集中力と洞察力を発揮します。
財務帳簿を見ただけで企業の不正構造を解き明かす――
まるで「グッド・ウィル・ハンティング」に企業サスペンスを足したような前半の展開。
静かながらも、緊張感のある“頭脳バトル”が魅力です。
一転、冷徹な反撃マシンに
中盤以降、ストーリーは急加速。
調査していた企業から命を狙われ、ウルフは一転して“反撃モード”へ。
そこからは銃撃戦・格闘・戦術が入り乱れる、ポスター通りのアクション映画に様変わりします。
ただし普通のヒーローとは違い、彼の行動にはどこか機械的な冷たさが漂います。
感情が読めない分、その静かな恐ろしさが際立つ。
敵をためらいなく排除していく姿は、まさに“会計士のように淡々と命を処理する男”。
ラストの“違和感”が心に残る
この映画のエンディングは、いわゆるハリウッド的な「カタルシス満点のハッピーエンド」ではありません。
むしろ、静かで奇妙で、それでいてなぜかスッキリする。
観る人によって評価が分かれる部分ですが、予定調和を裏切る展開が映画好きにはたまらない。
総評:静と動、論理と狂気のはざまで
「ザ・コンサルタント」は、派手なアクションを期待しても楽しめるし、
数字と孤独に生きる男のドラマとしても味わえる。
高機能自閉症という設定をただの“キャラ付け”で終わらせず、
彼の世界の見え方・感じ方をきちんと描いている点も印象的です。
不思議なテンポと違和感がクセになる、
映画好きにこそ刺さる異色のアクション映画。
豆知識!
・監督は「ウォリアー」「プライドと栄光」などを手掛けたギャビン・オコナー。
人間の内面や“兄弟の絆”を描くのが得意で、本作でもそのテーマがしっかりと活きています。
・主人公ウルフが使う武器や射撃フォームは、実在の米軍特殊部隊の訓練に基づいた本格仕様。
ベン・アフレック自身も数週間にわたって射撃訓練を受け、動作の正確さにこだわったそう。
・余談ですが、本作には続編企画があり、ベン・アフレックは続投を希望しているとのこと。 ウルフが次にどんな“帳簿”を締めるのか、ちょっと気になりますね。
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