映画日記「モンスターズ/新種襲来」 原題:Monsters 2: Dark Continent ─怪獣映画の皮をかぶった、誰得人間ドラマ


作品紹介

予告

あらすじ

“地球外生命体”を載せた宇宙探査機が地球に到達して16年、モンスターがうごめく危険地帯はメキシコから全世界に拡大していた。中東ではモンスターへの攻撃のために米軍による空爆が行われたが、巻き込まれた武装勢力と戦闘が激化。モンスターという人類共通の脅威をよそに、人間同士の戦争が果てしなく続い ていた。そんな中、新たに派兵された若き米兵たちに、危険地帯の深部で連絡を絶った部隊の救出任務が下る。歴戦の英雄・フレイター軍曹と共に危険地帯に足 を踏み入れた彼らは、そこで未だかつてない巨大モンスターと遭遇するのだった…。
(出典:Amazon)

所感

期待値はそれなりに高かった

前作『モンスターズ/地球外生命体』は、低予算ながらもアイデアで勝負していた作品でした。
怪獣を見せない演出も、「予算がない中での工夫」と思えば納得できるし、
男女二人のロードムービー的な構造も、馬鹿差加減にはイラッとしつつ、なんとか許容範囲。

だからこそ、続編には自然と期待が膨らみます。
監督ギャレス・エドワーズはハリウッドに進出し、『GODZILLA』を経て『ローグ・ワン』まで撮る出世ぶり。
「今度は予算も増えて、前作でやれなかったことをガンガン見せてくれるやろ」と思うじゃないですか。

まさかの監督交代

ところが本作、監督はトム・グリーン
あれ?ギャレス・エドワーズじゃない。

しかも困ったことに、このトム・グリーン監督、
エドワーズ作品で賛否を呼んだ部分(私は圧倒的に否)だけを、完璧に継承してしまっています。

怪獣が主役じゃない怪獣映画

最大の問題点はここ。

怪獣映画なのに、
怪獣がまったく物語の中心に来ない。

怪獣は脅威でも象徴でもなく、
ただそこに「存在しているだけ」。
完全に背景、あるいは風景です。

物語の軸になるのは、人と人とのしょうもない小競り合い。
薄味な人間ドラマが延々と続き、
怪獣は遠くでチラッと映るだけ。

いやいや、それなら怪獣映画である必要あります?

無理やりな感動演出

さらに追い打ちをかけるのがラスト。
なぜか、しんみりとした感動路線に持っていこうとします。

でも、そこに至るまでの積み重ねが弱すぎて、
何ひとつ心に響かない。
感動させたい意図だけが透けて見えて、逆に冷めます。

 低予算だから許されたことは、今回は許されない

前作は「低予算ならではの工夫」という前提があったから、
演出の弱さや物足りなさも、ある意味で大目に見れました。

でも今回は違う。
中途半端にスケールを上げて、
それでいて怪獣映画としての快感は皆無。

これはもう、言い訳できません。

そもそも、怪獣映画って何を見たいの?

怪獣映画を観に来ている人がまず見たいのって、
巨大な脅威の前で無力な人々が蹂躙される構図じゃないでしょうか。

そういう大きな絶望の上で、それでも抗おうとする人間の姿がある。
だからドラマが生きる。

この映画は、その順番を完全に履き違えています。

まとめ

  • 怪獣が物語の中心にいない

  • 人間ドラマが薄く、見せ場にならない

  • 無理やりな感動演出が空回り

  • 前作で許された要素が、今回は完全に裏目

結論。
完全駄作認定。

怪獣映画を期待して観ると、確実に肩透かしを食らいます。
「誰に向けて作ったのか」最後までわからない、
久々にちょっとはらたった一本でした。


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