「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2」(原題:Five Nights at Freddy's 2)

作品紹介

予告


あらすじ

廃墟と化したピザレストラン「フレディ・ファズベアーズ・ピザ」で起きた悪夢のような出来事から1年。当時の警備員だったマイクは日常を取り戻しつつある中、妹のアビーは“友達”であるマスコットたちを恋しがる日々を送っていた。そんなある日、不思議な声に導かれたアビーがマスコットたちと再会を果たしたことから、「フレディ・ファズベアーズ・ピザ」に封印されていた恐怖が呼び覚まされることになる。(映画.comより引用)

所感

――ホラーの深化より、シリーズの加速へ

最初に断っておくと、私は原作ゲームは知ってはいるが未プレイである。
映画1作目は鑑賞済みだが、ゲーム由来の細かな裏設定までは追えていない立場だ。

その上での感想になる。

本作は前作を踏まえた完全な続編
よって1作目の鑑賞はほぼ必須。

私は1作目は見ていたが、前作から時間が空いているので
設定の思い出しに少し時間がかかって

序盤は
「これは新要素?」
「それとも前作の続き?」
と少し混乱した。

情報は増量、ツッコミも増量

中盤以降は追いつけたけど、全体として情報が散らかっているのでいろいろツッコみたくなる。
例えば──

・そもそもそんな物理法則で動く世界やったっけ?
・80年代PCソフト、性能良すぎない?
・え、着ぐるみで騙せるの!? なら最初から被っとけよ!

書き出すときりがないのだけど・・

だが同時に、3作目へのフックは明確に提示される。
物語はまだまだ終わらない。

1との決定的な違い

前作には、どこかスティーブン・キング作品のような匂いがあった。

過去に起きた出来事を少しずつ探り、
悪夢やトラウマがじわじわと現在を侵食してくる構造。

単なるホラーではなく、“掘り下げ”のパートがきちんと用意されていた。

ところが今作では、その種のエピソードはかなり控えめ。

心理的な深掘りよりも、
設定の拡張と展開の勢いで押し切る作りになっている印象だ。

ホラーは後退、ファンタジーは前進

今回強く感じたのは、
パート1よりホラーと謎解きの度合いが減っていること。

前作は閉鎖空間スリラーとしての緊張感と、
真相にじわじわ迫る構造が魅力だった。

しかし今作では新要素が次々に追加され、

ホラーよりもファンタジー寄りに。
そしてややアクション寄り。

アニマトロニクスの扱いも、
恐怖の象徴というより動くキャラクターになった印象だ。

このため怖さの純度は薄まり
このあたりが前作より物足りなく感じたという人も多そう。

似た設定の映画といえば…

動く着ぐるみ系ホラーといえば、
ニコラス・ケイジ主演の『ウィリーズ・ワンダーランド』を思い出す。

廃れた施設、襲い来る着ぐるみ?アニマトロニクス。
設定だけ見るとかなり近い。

しかしあちらはコメディ色が非常に強い怪作
ニコラス・ケイジが無言で敵を殴り倒すバカ映画で、テイストはだいぶ違う。

『ファイブアットフレディ』はあくまで
シリーズ型の物語を積み上げるタイプ。

似て非なるものだ。

ラストのテーマソングが良い

個人的に最も印象に残ったのはエンドロール。

不穏な余韻のまま流れるテーマソングが素晴らしい。
恐怖と哀しみが混ざる感触が、映画をきれいに締める。

ただし――

ポストクレジットシーンのせいで曲を味わう時間が短く感じたのは残念。

あの余韻は、もう少し浸らせてほしかった。

 It’s Been So Long – The Living Tombstone

で調べてみると、エンドクレジットで使われている

The Living Tombstone の「It’s Been So Long」

2014年公開の楽曲で、
ゲーム『Five Nights at Freddy’s 2』をモチーフにしたファンソングらしい。

シリーズファンの間では非常に有名で、
YouTubeではかなりの再生数を誇る人気曲とのこと。

歌詞は「子どもを失った親の視点」とも言われ、
シリーズのダークな背景設定を象徴しているらしい。
(※ゲーム未プレイのため、あくまで調べた範囲での理解です)

ファン発の楽曲が公式映画に使われるのは、
シリーズの歴史を感じさせる演出だ。

ついでに 劇伴は?

劇伴は前作同様
The Newton Brothers が担当しているらしい。

ホラーで実績のある作曲家ユニットとのこと。
確かに“音でじわじわ不安を作る”感じは健在。

ただ、作品全体がアクション寄りになった分、
音楽の恐怖演出もややマイルドになった印象はある。

まとめ

『ファイブアットフレディ2』は、

・前作必須の完全続編
・キング的な“深掘りホラー”は控えめ
・ホラー&謎解きはやや後退、ファンタジー&アクション色が前進
・情報も勢いも増量、ツッコみも増量
・音楽は良い

という一本。

前作の切なさのある「じわ怖」が好きだった人は少し物足りないかもしれない。
だがシリーズとしての拡張性は確実に増した。

3ではさらに加速するのか、
それとももう一度“悪夢の深掘り”に戻るのか。

どちらに転んでも、気になってしまう自分がいる。

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