監督の内田けんじさんの前作「アフタースクール」がとてもおもしろかったので
劇場まで足を運んだんだけど、期待を裏切らないできでした!
作品紹介
予告
あらすじ
所感
入れ替わりと勘違いが生む極上のエンタメ
内田けんじ監督といえば、アフタースクールで見せた巧妙な脚本構成が印象的ですが、今作でもその手腕は健在。というか、さらにパワーアップしている印象すらあります。 前作今作ともに脚本も監督自身ということで、よくもまあここまでややこしくて、それでいて破綻しない話を作れるなと素直に感心してしまいます。
ダメ男と完璧男、そしてズレたヒロイン
物語の中心にいるのは、堺雅人演じる売れない役者・桜井と、香川照之演じる凄腕の殺し屋・近藤。自殺すらうまくいかないダメ男と、仕事も生活も完璧なプロフェッショナル。この対比だけでもすでに面白い。
そこに、とあるきっかけで記憶を失う近藤、そして罪悪感を抱えつつも彼になりすまして生きる桜井という設定が加わり、一気に物語は転がり始めます。
さらに広末涼子演じる、突然結婚宣言をするちょっとズレた女性が絡んでくることで、まじわるはずのない人生が交差し、予測不能な展開へ。キャラクター同士のズレと勘違いが連鎖していく構造がとにかく見事です。
香川照之の怪演が光る
役者陣は文句なしの豪華さ。堺雅人の情けなさと人の良さがにじむ演技も素晴らしいですが、やはり特筆すべきは香川照之。
記憶喪失状態の近藤と、本来の冷徹な近藤。この二面性だけでも十分すごいのに、実際にはその中間のような状態も含め、複雑に混ざり合ったキャラクターを演じ分けている。もはや三役と言ってもいいレベルで、その細やかな表現力には見入ってしまいます。
広末涼子もまた、この作品の空気を決定づける存在。少し不思議で、でも芯のあるキャラクターをしっかり成立させていて、コメディと人間ドラマのバランスをうまく支えています。
脚本の妙と心地よい着地
この映画の魅力は、やはり脚本の構造美。複雑に絡み合った設定や伏線が、きちんと回収されていく気持ちよさは、ミステリー的な快感すらあります。
それでいて重くなりすぎず、終始ユーモアを忘れないのもいいところ。ラストもきっちりハッピーエンドで締めてくれるので、観終わったあとにすごく気分がいい。
まとめ
一癖も二癖もあるキャラクターたちが、さらに二癖くらいある脚本の上で転がり続ける。そんな贅沢な作品。
笑えて、驚けて、最後はほっこりできる。エンタメとして非常に完成度が高く、純粋に楽しい映画です。楽しい気持ちになりたいときには、間違いなくおすすめの一本。
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