映画日記「トロール・ハンター」

いまや、1ジャンルとして認知された「ブレア・ウイッチ」を始めとするモキュメンタリー系映画。そのモキュメンタリータッチで、トロールの生態にせまった作品「トロール・ハンター」見てきました!

作品紹介

予告

あらすじ

舞台は、ノルウェー。
ここで、密猟調査のドキュメントを作っている大学生トマスらは
怪しげなハンスという男と遭遇し、彼を調査対象する。
深夜に出かける彼を追い、立ち入り禁止区の森に入っていくと
なんと伝説の妖精トロールに襲われ、ハンスに助けられる。
そして、謎の男ハンスこそがそれらを狩るトロールハンターであることを知る。
一部始終を目撃したトマスらは、すべてをフィルムに納めたいと申し出る。
もともと、今の仕事に不満をもっていたハンスは、
学生たちの熱意にもまけ同行を許可する。
そして、彼らがとったそのフィルムこそ
この映画「トロールハンター」なのである。

所感

トロールが主役になるという贅沢

ファンタジー作品ではおなじみの存在であるトロール。
ロード・オブ・ザ・リングをはじめ、さまざまな映画やゲームに登場するものの、主役としてここまでスポットが当たることは意外と少ない存在です。
ムーミンを思い出すと例外もありますが、基本的には脇役ポジション。

そんなトロールを真正面から描くというだけで、この作品の価値はかなり高いと言えます。
しかも形式はモキュメンタリー。これは期待せずにはいられません。

モキュメンタリー×怪獣ハントというシンプル構造

内容は非常にシンプル。
トロールを追いかけては遭遇し、倒し、また次へ向かうという繰り返し。

ドラマ性や緻密なストーリー展開を期待すると肩透かしを食らいますが、これはそういう映画ではありません。
むしろこの淡々とした流れこそが、モキュメンタリーらしいリアリティを生んでいます。

種類ごとに特徴の違うトロールたちが次々と登場し、最終的には巨大な存在ヨットナールとの対決へ。
この流れだけで十分に楽しい。

主役は政府でも人間でもなくトロール

一応、政府による隠蔽や陰謀めいた要素も用意されていますが、正直ほぼ添え物。
この映画の主役はあくまでトロールです。

小型から超巨大まで、とにかく暴れる。
その姿を追いかけるだけで満足できる、ある意味とても潔い構成。

こういう割り切った作品は、妙な人間ドラマで尺を埋めるよりよっぽど好感が持てます。

北欧版・川口探検隊のような楽しさ

モキュメンタリーといえば、ブレア・ウィッチのようなシリアスで不穏な空気感の作品が主流ですが、本作はそこから少し外れた立ち位置にあります。

どこか懐かしさを感じるのは、あの川口探検隊的なノリに近いからかもしれません。
未知の存在を追い求めるワクワク感と、どこまで本気なのか分からない胡散臭さ。その絶妙なバランスがたまりません。

そもそも日本には、こうしたスタイルの原点とも言える川口探検隊という、今振り返るととんでもなく攻めたモキュメンタリーが存在していたわけです。
あの独特のテンションと演出は、ある意味でひとつの完成形だったとも言えるでしょう。

そう考えると、現代の技術や予算を使って、ああいう企画を本気で作ればかなり面白いものができるはず。
それがなかなか出てこないのは、少しもったいなく感じてしまいます。

意図的か天然か分からない笑い

この手の作品としては珍しく、クスッと笑えるシーンがいくつかあります。
ただしそれが計算された演出なのか、偶然の産物なのかは判断が難しい。

この曖昧さも含めて、モキュメンタリーという形式の面白さ。
真面目にやっているのにどこかおかしい、そのバランスがクセになります。

宣伝まで含めて遊び心たっぷり

広報用の映像もギャグ寄りで、本編の空気感をそのまま拡張したような作り。

作品全体に漂う遊び心が感じられて、このあたりも好印象です。

まとめ:好きな人にはたまらない一本

万人受けするタイプの映画ではありません。
カメラのブレも激しいので、酔いやすい人にはきついかも。

それでも、モキュメンタリー好き、B級モンスター映画好きにはかなり刺さる作品です。
トロールが本気で暴れる姿を楽しむ、それだけで十分価値がある。

こういうバカっぽさ全開の作品、もっと増えてほしいと思わせてくれる一本でした。

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