映画日記「インシディアス(原題:Insidious)」

作品紹介

予告

あらすじ

ジョシュとルネの夫婦は3人の子とともに新居に引っ越してから、屋根裏から物音がするなどといった怪奇現象に見舞われた。そんなある日、長男のダルトンが梯子から落ちて昏睡した。しかし、ダルトンの身体に異常はなく、昏睡の原因ははっきりしなかった。 この新居が呪われていると考えた夫妻は別の家に引っ越すも、怪奇現象はおさまらず、霊媒師や牧師に依頼しても事態は悪化していく一方だった。WikiPediaより引用

所感

怖いはずが笑ってしまう?ホラーの皮をかぶった異色作

ここ最近で「違う意味で」度肝を抜かれた映画といえば、間違いなくこのインシディアス。
ジェームズ・ワン監督といえば「ソウ」や「死霊館」など、シリアスめのホラー演出で知られる人ですが、本作はちょっと様子がおかしい。

予告編だけ見ると、「死霊館」よりの王道の心霊ホラーっぽい。

いわくつきの家に引っ越してきた家族、不可解な現象、そして霊能者登場…というテンプレ展開。

ところが実際に観てみると、その印象はいい意味で裏切られることになります。

丁寧に始まる王道ホラー、しかし…

序盤はかなりしっかり作られています。
家の中で起こる異変、じわじわと積み上げられる不穏な空気、家族の不安。

このあたりは非常にオーソドックスで、むしろ好感が持てるレベル。
いわゆる「ちゃんと怖がらせようとしているホラー映画」の文法に忠実です。

だからこそ、中盤以降の展開がより際立ってくる。

はっきり見せすぎる恐怖の正体

この手のホラーって、幽霊や悪魔の存在をぼかすことで怖さを演出することが多いんですが、本作は真逆。

出る。
しかも、めちゃくちゃはっきり出る。

それがどうなるかというと、
普通に知らないおじさんやおばさんにしか見えない。

いや、知らん人が家にいたらそれはそれで怖いんですが、
ホラー的な恐怖とはまた別ベクトルなんですよね。

どちらかというと、夏の遊園地でやってるお化け屋敷。
あの「人が演じてる感」がどうしても抜けない。

衝撃のキャスティング裏話

物語のキーになる老婆の幽霊も、どう見ても違和感がある。
なんというか、リアルすぎるというか、方向性がおかしい。

後から制作エピソードを調べてみると、
不気味さを出すためにあえて男性を起用したとのこと。

結果としてどうなったか。

やっぱりおっさんにしか見えない。

狙いはわかるんですが、観ている側としては妙なリアリティが発生してしまい、恐怖よりも別の感情が勝ってしまうのが正直なところです。

後半は完全にお祭り騒ぎ

そして後半。
ここから一気にテンションが変わります。

もはやホラーというより、ドタバタ劇。
霊界に突入してからの展開は、どこか懐かしいコント感すら漂う。

ドリフの幽霊ネタを思い出すレベル。

絶対あそんでるよ、この製作陣!↓ 

演出もやりたい放題で、
急に大きな音、不協和音、妙なカット割りなど、
怖がらせるというより遊んでいるように見える瞬間も多い。

ここまでくると逆に清々しい。

それでも不思議と嫌いになれない理由

正直、めちゃくちゃな映画です。
ホラーとして期待して観ると、肩透かしを食らう可能性は高い。

それでも、不思議と「損した」とは思わない。

同じ低予算ホラーでも、ただ退屈なだけの作品と違って、
この映画には妙なエネルギーと個性がある。

意味はよくわからないのに、なぜか記憶に残る。
この「引っかかり」がある作品って、意外と貴重です。

まとめ

インシディアスは怖い映画ではなく、体験する映画

インシディアスは、いわゆる万人におすすめできるタイプのホラーではありません。
実際、一緒に観た人に怒られる可能性すらある。

ただし、
・B級ホラーが好きな人
・ツッコミながら映画を観たい人
・変な映画に愛を持てる人

こういうタイプの人には、むしろ刺さる可能性がある作品です。

怖さを求めて観るとズレる。
でも、変な映画体験を求めるならアリ。

なんなんだこの映画、という感想ごと楽しめる人にだけおすすめしたい一本です。

データ

監督 ジェームズ・ワン
配給 アメリカ フィルム・ディストリクト
     日本 ショウゲート
出演者 パトリック・ウィルソン
 

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